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★12月24日(土)関根秀樹 火起こしから始める「たき火」ワークショップ

2022-11-30

Tag :

 『縄文時代は火を起こすのも難しく、
とても不便な生活だったのでしょうか?

逆に、モノの溢れている現代の方が不便だと私は思っています』
原始技術史研究者 和光大学非常勤講師 関根秀樹


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 面白いだけで無くとても大切なことを経験する日になります
今回は実験もたっぷり! 楽しく年の瀬を過ごしましょう!

分で木を拾ってきて「焚き火」したことって有りそうで無かったかも。
まして自分で火をおこしたことなんて・・・

一口に焚き火をするといっても、今まで経験の無いことを沢山
しなければ、ちょっと出来ないかもしれませんよ。
だってどんな木を集めれば良いのかも最初は分かりませんから。
人によっては初めてナイフやナタを使うかも。
そこは当然発見の連続です。

今回のイベントは、ちゃんと「焚き火」をして、料理もして
実験もして、音で遊んだり、語ったり、ぼんやりしたり・・
詳しいプログラムスケジュールはありません。
参加された方の自然発生的な流れに任せています。

ピンと来た方、どうぞお待ちしております。

皆様お待たせしました!
年末焚き火会でございます!
火を囲んで、楽しく過ごしましょう!
 
北川

関根先生からのメッセージ

焚き火ワークショップへの招待


                            2022年11月26日 関根秀樹      


昨年秋にTBSの「アイアム冒険少年」という番組でフワちゃんというタレントに弓ギリ式火起こしの指導をして以来、摩擦火起こし道具のほとんどを製作、供給している。 それ以前はろくに火が点かず、煙が出たら次の場面では焚き火が燃え盛る、という某●ショナル・●オグラフィック・チャンネルのサバイバル番組のようなヤラセ映像でごまかしていたらしい。

80~90年代のテレビと違って出演者が和光大学まで習いに来ることもなく、ろくに練習もしないから、果たして火が点くのかどうか怪しいこともある。少なくとも、ノコギリ式や糸ノコ式は火などつかなかったはず。うちにはテレビがないから一度も見たことはないのだが。

東日本大震災以来、サバイバルやキャンプ、焚き火ブームが続き、欧州発のブッシュクラフト(先住民に学ぶ野外生活術)の翻訳ワークショップも盛んだ。しかし、日本の伝統技術文化もろくに知らず、英語そのままで布の消し炭をチャークロスだの、火口(ホクチ)をティンダー、削りかけ、削り花をフェザースティック、焚き付けをキンドリング、肥松、脂松をファットウッドだのと呼ぶ風潮は、バカじゃないのかと思ってしまう。

40年以上前、1980年に工業デザイナー秋岡芳夫先生の目黒の書斎でブッシュクラフトやグリーンウッドワーク(生木木工)の洋書を何冊か読ませてもらった時、かなりおもしろいが、アイヌ民族やマタギや、各地の農山漁村に伝わる伝統的な生活技術と融合し、日本化した方がいいと感じた。実際、秋岡さんはアイヌのニマに学んで生木による「縄文木工」を試みてもいた。和光大で岩城正夫先生の原始技術史を学んでからは、古代技術との融合も視野に入り、東南アジアやオセアニアの民族技術にも学ぶべきものは多かった。 そもそも、ジュートの麻ひもをほぐして火口にし、火種から炎にする方法は、40数年前に岩城先生が始め、本や雑誌やテレビで広めた技術だが、今やほぐした繊維が火口として商品化されている。

北欧の伝統は素晴らしい。しかし、日本とは気候風土も植生も違うし、竹なんか生えていない。ヨーロッパや北米の乾燥地帯と、雨が多く多湿の日本では条件がまるで違う。そもそも本来のブッシュクラフトとは、現地の気候風土や植生や民俗文化に学んで変化するものではなかったか。

震災以来、かまどベンチなるものを設置した「防災公園」が各地にできたが、ほとんどは一度も使われず、やっつけ仕事で作られた施設にはさまざまな不備、欠陥がある。地域住民がその存在も使い方も知らず、利用のソフトもない。確実に迫る東南海大震災に、そんなものが対応できるのだろうか?

和光大学でも、焚き火は受難が続いている。水曜の授業「火と人間の文化史 縄文流ブッシュクラフト入門」では焚き火をすることがシラバスにも記載されているが、数人の強烈なクレームで水曜以外は16:30以降しか焚き火ができず、現在の中庭で焚き火ができるのは今年度が最後になる。森林環境の保全には焚き火は必須なのだが、焚き火の効用を知らず、煙の臭いが嫌いな教職員が増えたから援護射撃もない。 武漢発のコロナ以降、大学はますます管理が強化され息苦しさを増し、「サポート バウト ノーコントロール」という初代学長梅根悟の理念などかけらもない。時代だろう。すでに日本の大学で焚き火ができるところはほとんどなくなった。農学や林学の実習なら焚き火はつきものだが、都会の文系大学で、発言権のない非常勤講師の立場ではどうしようもない。


さて、3年ぶりの焚き火ワークショップ。焚き付けや焚き木を拾い集め、小枝を削り、薪を割り、キリモミ式の摩擦で火を起こして点火する。火打石やメタルマッチ、天気が良ければ水晶の火取玉などの発火実験もしてみましょう。火と刃物は人間の生活文化の原点。ナイフや鉈の研ぎ、炭火を熾して五寸釘ナイフの鍛造実験なども。竹を火の熱で軟化させ曲げたりねじったり、爆竹の語源である竹の水蒸気爆発を体験したり。

そういえばクリスマスはイエスの誕生日などではなく、土着宗教やミトラス教の冬至の火祭りを4世紀にキリスト教が取り込んだもの。古代中国の爆竹の起源は病疫や災厄をもたらす妖を退散させるもの。摩擦で起こした忌火(いみび)、浄火は、日本でもインドでも西洋でもやはり災厄を追い祓い、すべてを更新し浄化するもの。3年間たまったさまざまなものを、ここらで燃やし尽くしましょう。

--

 
関根秀樹


関根秀樹 『焚き火ワークショップ』

【募集要項】

日時: 2022年12月24日(土)  雨天決行
     13時~19時くらいまでを予定
     (早退は自由です)
   
会費:大人 8000円  
家族参加
未就学児 無料  小学生 2000円 中学生 3000円 高校生 4000円

募集:25名前後 
*中学生以下の単独、及び複数でのご参加はご遠慮下さい。

会場: 小田急線鶴川駅付近徒歩10分程度 
    (集合場所をお申し込み確認メールにてお知らせ致します)

食事: 各自「芋」「肉」「野菜」など焼きたいものをご持参下さい。
    アルコールの持ち込み可
会への差し入れ、参加される方々への飲み物、食べ物大歓迎です。

お申し込み ⇒ 満員御礼


●当日の服装について
薄手のダブダブ起毛素材は着衣火災の危険性があるので不可。
薄手のポリエステル、ナイロン100%の服、フリースなども火の粉で
穴が開いたり火傷をする場合があります。
上着は綿や毛が50%以上の厚手素材が安全です。
多少汚れたり煙の臭いがついてもいい服装でお越しください。
日よけ帽子、手拭い、タオル、軍手なども有ると便利です

会場は屋外ですので、暑さ寒さ対策、紫外線対策等お忘れ無く!

・その他 同意事項

講習会中の怪我や事故等には十分お気をつけ下さい。
決してご無理をなさらずご自身の体調をご判断の上ご参加下さい。
イベント開催中の発病・怪我・事故・盗難などについての責任は負いかねますので予めご了承下さい。
事前に傷害保険、レジャー保険等に加入していただくなど、ご自身の責任において対応して頂きますようお願いいたします。
イベント中は講師およびスタッフ指示及び当該施設の利用規約をお守り下さい。

講師プロフィール
:和光大学や多摩美術大学、桑沢デザイン研究所などの非常勤講師も務めるフリーの研究者&ライター。
主な著書に『新版 民族楽器をつくる』『竹でつくる楽器』(創和出版)、『縄文人になる』(山と渓谷社 ヤマケイ文庫)『焚き火大全』(創森社、編著)、『刃物大全』(ワールドフォトプレス)などがある。
教育出版の中学校音楽教科書にも執筆。
※NHK教育『スコラ坂本龍一 音楽の学校』にも出演


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プロフィール

TC.Academy.2021

Author:TC.Academy.2021
-------------------------
必然といえる偶然から出会った、
トップアスリートを支える
プロフェッショナルな人達と
関わりを持つようになって
20年以上になります。

自らが彼らにアドバイスを受け、
自身の心身に大きな変化を生じ、現在に至るまで日々進展中。
アドバイスを受ける毎に驚きがあります。

私のもらった感動やノウハウを
今度は多くの方々と共有したいという思いにかられ、直接プロフェッショナルの彼らから指導を受けられる講習会などを企画運営しています。

最初は知人から伝えはじめ、
今ではアスリート、アーティスト、学生、主婦あらゆるカテゴリーの分野のみなさんに参加頂いています。

私自身は身体を使う競技者経験はありません。
アーティストやコーチングプロなどのマネージング、プロデュースを生業にしています。

プロフェッショナルを支えるプロフェッショナルの彼らの独自のノウハウは、ジャンルの枠を超えて物事の本質に一歩近づく気づきを得られるものかもしれません
2011.7.1

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