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★11月21日(土)関根秀樹 『手で考えるデザイン 本当に使いやすい道具・刃物とは?』

2020-11-07

Tag :

手で考えるデザイン  
本当に使いやすい道具・刃物とは?
関根秀樹

 「暮らしの中のカガク 民俗科学への招待」「雑学の授業 龍を屠るワザの系譜」ときて、今度はデザインがテーマです。そういえば多摩美術大学でプロダクトデザイン・ワークショップをやったり、桑沢デザイン研究所でプロダクトデザイン論の授業を担当したりしていながら、あまり外でデザインの話をしたことがありませんでした。
ぼくがデザインというものに触れ、学んだのは、工業デザイナー秋岡芳夫が主宰したデザイン運動体、グループ・モノモノ。中野にある秋岡さんの事務所も兼ねた工芸ショールーム「モノモノ」は、学生時代のバイト先でもありました。そこで出会った食器や家具やさまざまな道具のこと。時々顔を見せた刃物鍛冶の名工、中野の左市弘さんや月島の左久作さんの刃物のこと。そんな話から始めましょう。
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「鉈と小刀 日本民俗刃物考」に登場した刃物のごくごく一部
赤黒いサビを落としたら「備前長船住正廣」のタガネ銘が出てきたものも。

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肥後守やクラフトナイフ、研ぎ減った中村英二作カスタムナイフと絶品のシースなど。 

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うづくり仕上げした先代小信の彫刻刀など

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 東南アジアのナイフさまざま

なんだか刃物の話ばっかりですが、甲野善紀先生も読んでくださっていたナイフマガジンの長期連載「鉈と小刀 日本民俗刃物考」や『刃物大全』に出てきた小刀や鉈、肥後守、鋏なども厳選し、並べてお見せします。東西の研ぎ、刃付け、柄の仕立ての違い。北欧のスカンジグラインドより優れた日本流ブッシュクラフトの研ぎとは?

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  カシの木のスプーン。安間邦明作。
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  上:安間邦明作、下はMOMA商品の模作。

木のスプーンやバターナイフの話も。学生には「使いにくいスプーンなんてゴミ以下だ!」と言い放ちながら、自分では「使えないスプーン」を作ってみたり、MOMA(ニューヨーク近代美術館)のミュージアムショップで売っているバターナイフの仕上げが雑なので、硬いカエデの木でコピーしてみたり。木の道具では愛用のヌンチャクや杖(つえではありません。じょうです。)も出てきます。

昭和の時代から「使いやすい」と定評がある柳宗理デザインのスプーンやフライパンは本当に使いやすいのか?グッドデザイン賞、Gマーク製品は本当にグッドなのか?熱伝導率の高いアルミや銅やカーボンのアイスクリームスプーンは本当においしく食べられるのか?アルミサッシの住宅やオール電化住宅は住み心地いいのか?業界にとってかなり不都合な真実も暴露しましょう。

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工業デザイン界のトップスター、柳宗理の黒柄スプーンとティースプーン

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人気のクチポール(ポルトガル)GOAシリーズ    
   ネタ元は江戸初期の日本?            


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BRAUNの目覚まし時計は日本の製品と何が違うのか?

最近のブッシュクラフトブームで人気のメタルマッチ(ファイヤースターター)なんかも、ぼくは1972年に少年マガジンの裏表紙の通販で買い、登山やキャンプで使っていました。マグネシウムはすり減っても、まだまだ使えます。摩擦発火具や火打石で不便を感じないのでほとんど出番はありませんが。
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グルカのククリ付属の火打金、幕末の上州吉井本家携帯用ねじり鎌と火打袋、吉井本家の板付き火打金、瑪瑙や水晶、石鏃など世界各地の火打石、ドーヴァーのフリントなど。
  
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学生時代から長くライターをしていた小学館のアウトドア誌BE-PALの11月号は焚き火特集で、巻頭カラーに4ページほど顔を出しました。付録のファイヤースターターは人気のようですが、あまりにダサく手が痛いので早々に取っ手を屋久杉の枝に付け替え。「ゴールデンカムイ」に登場するアイヌの刃物マキリや、日本刀の残欠で作るブッシュクラフトナイフの話。縫い針やシームリッパーなど裁縫道具の話も。また時間が足りなくなりますね。第2弾があるかも。

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  アイヌ民族の古いメノコマキリ

自慢したい道具、刃物をお持ちの方はご持参ください。販売できる道具も少し持っていきます。

★関根秀樹 手で考えるデザイン 本当に使いやすい道具・刃物とは?

日時: 2020年11月21日(土)
    13:10-16:00 (途中休憩を挟みます)

会場:東大島文化センター 第2会議室
アクセス:都営新宿線「東大島」駅 徒歩5分
   
会費: 一般 8000円 / 専門学校、大学生 6000円
(家族申込)
中学生 3000円 / 高校生 4000円 /


募集:15名前後 
*中学生以下の単独、及び複数でのご参加はご遠慮下さい。


お申し込み ⇒ 申込フォームへ


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講師プロフィール
関根秀樹:和光大学や多摩美術大学、桑沢デザイン研究所などの非常勤講師も務めるフリーの研究者&ライター。
主な著書に『新版 民族楽器をつくる』『竹でつくる楽器』(創和出版)、『縄文人になる』(山と渓谷社 ヤマケイ文庫)『焚き火大全』(創森社、編著)、『刃物大全』(ワールドフォトプレス)などがある。
教育出版の中学校音楽教科書にも執筆。
※NHK教育『スコラ坂本龍一 音楽の学校』にも出演
                          

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プロフィール

TC.Academy.2021

Author:TC.Academy.2021
-------------------------
必然といえる偶然から出会った、
トップアスリートを支える
プロフェッショナルな人達と
関わりを持つようになって
20年以上になります。

自らが彼らにアドバイスを受け、
自身の心身に大きな変化を生じ、現在に至るまで日々進展中。
アドバイスを受ける毎に驚きがあります。

私のもらった感動やノウハウを
今度は多くの方々と共有したいという思いにかられ、直接プロフェッショナルの彼らから指導を受けられる講習会などを企画運営しています。

最初は知人から伝えはじめ、
今ではアスリート、アーティスト、学生、主婦あらゆるカテゴリーの分野のみなさんに参加頂いています。

私自身は身体を使う競技者経験はありません。
アーティストやコーチングプロなどのマネージング、プロデュースを生業にしています。

プロフェッショナルを支えるプロフェッショナルの彼らの独自のノウハウは、ジャンルの枠を超えて物事の本質に一歩近づく気づきを得られるものかもしれません
2011.7.1

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