9月22日(日)関根秀樹 焚き火ワークショップ
2018-08-27
- Category : 関根秀樹
Tag :
『縄文時代は火を起こすのも難しく、
とても不便な生活だったのでしょうか?
逆に、モノの溢れている現代の方が不便だと私は思っています』
原始技術史研究者 和光大学非常勤講師 関根秀樹
もの凄く面白く大切なことを経験する日になります!
自分で木を拾ってきて「焚き火」したことって有りそうで無かったかも。
まして自分で火をおこしたことなんて・・・
一口に焚き火をするといっても、今まで経験の無いことを沢山
しなければ、ちょっと出来ないかもしれませんよ。
だってどんな木を集めれば良いのかも最初は分かりませんから。
人によっては初めてナイフやナタを使うかも。
そこは当然発見の連続です。
今回のイベントは、ちゃんと「焚き火」をして、料理もして
実験もして、音で遊んだり、語ったり、ぼんやりしたり・・
詳しいプログラムスケジュールはありません。
参加された方の自然発生的な流れに任せています。
ピンと来た方、どうぞお待ちしております。・プロデュサーの北川智久先生からのメッセージ
皆様
こんにちは。北川です。
9月の涼しくなりそうな時期に焚き火をします。
きっと楽しいことがたくさんあると思います。
佳い時間にしましょう。
北川
焚き火初心者も大歓迎です。
気軽にお越しください。
以下、関根先生からの講師挨拶文をご紹介いたします。
地球の大気は現在、約21%の酸素濃度ですが、数十億年の間、酸素は1%もありませんでした。酸素が22%を超えると、火事は消しようもなく激しく燃え盛り、18%以下では多くの人間は呼吸困難になります。たき火ができるちょうどいい酸素濃度でも、人間のサイズがもっと大きかったら、エネルギー効率が悪く、樹木も化石燃料もとっくに使い尽くしていたでしょう。逆に人間がもっとずっと小さかったら、火を小さく保つことは非常に難しいので、火事で絶滅していたかもしれません。たき火ができる樹木と大気と、このサイズの身体を持ったヒト(人間)の存在は、気の遠くなるような偶然に偶然が重なった末の奇跡的な一瞬なのかもしれません。ヒト(人間)は長い長い間、火とともにありました。食べ物を煮炊きするため。夜の闇を照らし、暖をとるため。ものを加工し、森を焼き払って農地や村を作り、そして、信仰や、戦争のために。 火を使う動物はヒト(人間)だけ、というのが近代「文明人」の常識でしたが、オーストラリアには3年にカラスが火のついた灯明をくわえて飛び去り、枯葉に火をつけて境内の樹木を焼くボヤ騒ぎが起きました。フレイザー『火の起源の神話』などを見れば、人間に火の使い方を教えた鳥の神話や伝承は各地にありました。
関根秀樹 『焚き火ワークショップ』
【募集要項】
日時: 2018年9月22日(土) 雨天決行
13時~19時くらいまでを予定
(早退は自由です)
会費:大人 8000円
家族参加
未就学児 無料 小学生 2000円 中学生 3000円 高校生 4000円
募集:25名前後
*中学生以下の単独、及び複数でのご参加はご遠慮下さい。
会場: 小田急線鶴川駅付近徒歩10分程度
(集合場所をお申し込み確認メールにてお知らせ致します)
食事: 各自「芋」「肉」「野菜」など焼きたいものをご持参下さい。
アルコールの持ち込み可
会への差し入れ、参加される方々への飲み物、食べ物大歓迎です。
お申し込み ⇒
●当日の服装について
薄手のダブダブ起毛素材は着衣火災の危険性があるので不可。
薄手のポリエステル、ナイロン100%の服、フリースなども火の粉で
穴が開いたり火傷をする場合があります。
上着は綿や毛が50%以上の厚手素材が安全です。
多少汚れたり煙の臭いがついてもいい服装でお越しください。
日よけ帽子、手拭い、タオル、軍手なども有ると便利です
会場は屋外ですので、暑さ寒さ対策、紫外線対策等お忘れ無く!
・その他 同意事項
講習会中の怪我や事故等には十分お気をつけ下さい。
決してご無理をなさらずご自身の体調をご判断の上ご参加下さい。
イベント開催中の発病・怪我・事故・盗難などについての責任は負いかねますので予めご了承下さい。
事前に傷害保険、レジャー保険等に加入していただくなど、ご自身の責任において対応して頂きますようお願いいたします。
イベント中は講師およびスタッフ指示及び当該施設の利用規約をお守り下さい。
講師プロフィール
:和光大学や多摩美術大学、桑沢デザイン研究所などの非常勤講師も務めるフリーの研究者&ライター。
主な著書に『新版 民族楽器をつくる』『竹でつくる楽器』(創和出版)、『縄文人になる』(山と渓谷社 ヤマケイ文庫)『焚き火大全』(創森社、編著)、『刃物大全』(ワールドフォトプレス)などがある。
教育出版の中学校音楽教科書にも執筆。
※NHK教育『スコラ坂本龍一 音楽の学校』にも出演
とても不便な生活だったのでしょうか?
逆に、モノの溢れている現代の方が不便だと私は思っています』
原始技術史研究者 和光大学非常勤講師 関根秀樹
もの凄く面白く大切なことを経験する日になります!
自分で木を拾ってきて「焚き火」したことって有りそうで無かったかも。
まして自分で火をおこしたことなんて・・・
一口に焚き火をするといっても、今まで経験の無いことを沢山
しなければ、ちょっと出来ないかもしれませんよ。
だってどんな木を集めれば良いのかも最初は分かりませんから。
人によっては初めてナイフやナタを使うかも。
そこは当然発見の連続です。
今回のイベントは、ちゃんと「焚き火」をして、料理もして
実験もして、音で遊んだり、語ったり、ぼんやりしたり・・
詳しいプログラムスケジュールはありません。
参加された方の自然発生的な流れに任せています。
ピンと来た方、どうぞお待ちしております。・プロデュサーの北川智久先生からのメッセージ
皆様
こんにちは。北川です。
9月の涼しくなりそうな時期に焚き火をします。
きっと楽しいことがたくさんあると思います。
佳い時間にしましょう。
北川
焚き火初心者も大歓迎です。
気軽にお越しください。
以下、関根先生からの講師挨拶文をご紹介いたします。
火のワークショップ
失われゆくひとつの文化
和光大学&多摩美術大学講師 関根秀樹
和光大学&多摩美術大学講師 関根秀樹
答えようにも、だれも確かな答えなど出せやしない。 われらは何処から来て、何方へ行こうとしているのか? 『ルバイヤート』 ウマル・ハイヤーム(1048~1131)より関根訳
D'o? Venons Nous Que Sommes Nous O? Allons Nous 我々はどこから来たのか? 我々は何者なのか? われわれは どこへ行くのか?ポール・ゴーギャン(1897年タヒチにて)
近代以降のさまざまな問題の根源は、自然と、本来自然の一部であったはずのヒト(人間)とが、大きく乖離してしまったことにあります。自然の中で多くの神々(精霊たち。英語のGod を神と翻訳したのは大きな誤りで、日本には本来、Godにあたる概念はありません。また、漢語の神や現代中国語の神は、Godでも、日本人が思うカミサマでもありません)に囲まれて生かされている、という自然観、人間観は日本人の中からほとんど失われてしまいました。
それでも、人間は唯一神に選ばれた特別な存在、「万物の霊長」だから自然を支配し収奪できると考える西洋近代の自然観(中世の教会支配の反動でもあります)が長い間世界を蝕んできたことにうっすらと気づくだけの感性は残っていると信じたい。便利さは進歩です。しかし、行き過ぎた便利さは文化を破壊し、人間の能力や精神や、可能性をも衰退させてしまいます。現代文明の進歩は、一方で祖先たちには確かにあった全人的な能力の退化、人間の劣化をも意味してきたのではないでしょうか。ヒト(人間)の進化の特徴である自己家畜化を通り越して、自己ペット化という衰退へのプロセスは進行しています。日本ではそれに輪をかけて極端な人口構成の歪み、少子化と、過保護過干渉による自立できない子どもと親とが増え続けています。科学や技術が複雑化、高度化しブラックボックス化していく中で、地域や風土に根ざした伝統的な生活技術、木や竹や石や水や火など自然に直に接する等身大の知恵や文化は急速に失われました。武術などの身体や心のありかたもそうでしょう。それらをいま、自らの手と道具を使って追体験しながら学ぶ一連の作業は、閉塞した現代の文化や文明を問い直し、人間(ヒト)、あるいは日本人の来し方と行く末を考える上でもひとつのヒントとなるかもしれません。
自然とヒト(人間)をつなぐもの、火。アイヌの火の女神アベフチカムイも、沖縄の火の神ピヌカン(フィヌカン)も、東北の竈神や、荒神なども、神々と人間との境界であり媒介者です。ならば、乖離した自然と人間、自然と文明とをもう一度結びつけるきっかけ、人間の意識を変えるきっかけとなる可能性もまた、火とのつき合い方にあるのではないでしょうか。まずは焚き木やたきつけを拾い集め、摩擦での古代火起こしで点火し、焚き火料理を楽しみましょう。「タモリ倶楽部」でも指導したバウムクーヘンも、短時間でできるやり方を開発しました。
そういえば、某ナショナル・○オグラフィックチャンネルのサバイバル番組の解説を頼まれたとき、米軍特殊部隊あがりの「達人」の火起こしは全部インチキでした。摩擦で煙が出たあと、肝心の火種ができる場面や火種から炎にする場面は絶対に映さず、次の場面では大きな焚き火が燃え盛っていました。今年発売の某・川○拓氏のサバイバルマニュアル本でも、ネイティブアメリカン仕込みという摩擦火起こしの一連の写真はやはり火種がどこにもありません。火種が出るべき火鑽臼や火鑽杵の先端の焦げ具合(これを見れば本当に摩擦で発火したかどうか一目瞭然!)を巧妙に隠しているようにしか見えず、やはり本当には火種を作れていないようです。
米軍特殊部隊のサバイバル訓練では強力なメタルマッチがあるので摩擦発火法などほとんど練習しません。ネイティブアメリカンは白人によって伝統的な技術文化のほとんどを破壊され、衰退した発火法しか伝わっていないので仕方ありませんが。1980年代から岩城正夫先生や私たちが雑誌やテレビやワークショップや授業で古代発火技術を伝え広めてきましたが、いまだに伊勢神宮の江戸後期に作られたマイギリ式発火具で古代体験学習をやる博物館や学校は多く、上記のようなインチキ火起こしも増えてきました。あらためて普及活動をしなければならない時期なのかもしれませんが、悪貨は良貨を駆逐します。まさか天下のナショ○オがインチキ番組作るとはふつうは思わないでしょうし、米軍特殊部隊だのネイティブアメリカンだのは日本でも人気ですから。どんな分野でも、本当のことを正しく伝え、広めるということは、実はとても難しいことです。
関根秀樹
関根秀樹 『焚き火ワークショップ』
【募集要項】
日時: 2018年9月22日(土) 雨天決行
13時~19時くらいまでを予定
(早退は自由です)
会費:大人 8000円
家族参加
未就学児 無料 小学生 2000円 中学生 3000円 高校生 4000円
募集:25名前後
*中学生以下の単独、及び複数でのご参加はご遠慮下さい。
会場: 小田急線鶴川駅付近徒歩10分程度
(集合場所をお申し込み確認メールにてお知らせ致します)
食事: 各自「芋」「肉」「野菜」など焼きたいものをご持参下さい。
アルコールの持ち込み可
会への差し入れ、参加される方々への飲み物、食べ物大歓迎です。
お申し込み ⇒
●当日の服装について
薄手のダブダブ起毛素材は着衣火災の危険性があるので不可。
薄手のポリエステル、ナイロン100%の服、フリースなども火の粉で
穴が開いたり火傷をする場合があります。
上着は綿や毛が50%以上の厚手素材が安全です。
多少汚れたり煙の臭いがついてもいい服装でお越しください。
日よけ帽子、手拭い、タオル、軍手なども有ると便利です
会場は屋外ですので、暑さ寒さ対策、紫外線対策等お忘れ無く!
・その他 同意事項
講習会中の怪我や事故等には十分お気をつけ下さい。
決してご無理をなさらずご自身の体調をご判断の上ご参加下さい。
イベント開催中の発病・怪我・事故・盗難などについての責任は負いかねますので予めご了承下さい。
事前に傷害保険、レジャー保険等に加入していただくなど、ご自身の責任において対応して頂きますようお願いいたします。
イベント中は講師およびスタッフ指示及び当該施設の利用規約をお守り下さい。
講師プロフィール
:和光大学や多摩美術大学、桑沢デザイン研究所などの非常勤講師も務めるフリーの研究者&ライター。
主な著書に『新版 民族楽器をつくる』『竹でつくる楽器』(創和出版)、『縄文人になる』(山と渓谷社 ヤマケイ文庫)『焚き火大全』(創森社、編著)、『刃物大全』(ワールドフォトプレス)などがある。
教育出版の中学校音楽教科書にも執筆。
※NHK教育『スコラ坂本龍一 音楽の学校』にも出演