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5月3日(火・祝) 関根秀樹 「焚き火ワークショップ」

2016-04-14

もの凄く面白く大切なことを経験する日になります!

自分で木を拾ってきて「焚き火」したことって有りそうで無かったかも。
まして自分で火をおこしたことなんて・・・

一口に焚き火をするといっても、今まで経験の無いことを沢山
しなければ、ちょっと出来ないかもしれませんよ。
だってどんな木を集めれば良いのかも最初は分かりませんから。
人によっては初めてナイフやナタを使うかも。
そこは当然発見の連続です。

今回のイベントは、ちゃんと「焚き火」をして、料理もして
実験もして、音で遊んだり、語ったり、ぼんやりしたり・・
詳しいプログラムスケジュールはありません。
参加された方の自然発生的な流れに任せています。

ピンと来た方、どうぞお待ちしております。





焚き火ワークショップへのおさそい

『火 失われゆく技術文化のいま』
                    和光大学非常勤講師 関根秀樹

35年前の和光大学で岩城正夫先生がプロゼミ「原始技術を復原する」を開講していたとき、石器や弓矢、吹き矢、火起こしの道具などを作ることは、学生にとって未知なる「知的実験」でもありました。
ただ、そうした道具を作る作業は、それまでの経験、体験の延長であり、完成で火が起きるまでを100とすれば1~5くらいからの出発だったと思います。
どんな形であれ、1年以内に火を使ったことのない学生はいませんでした。

原発を増やすために作られたオール電化住宅が普及し始めた10数年前からでしょうか、私の「火の人間史」の授業で、ナイフも包丁も火も使ったことのない学生が増えてきました。昨年はとうとう、小学校の理科の授業からアルコールランプが消えました。 「危ないから」と。 日教組の教育研究集会で、道具を満足に使えない子どもが増え、「手が虫歯になった」という報告があったのは1970年代のことでした。 「子どもに刃物を使わせない運動」などの成果でしょう。いま、授業は0からどころか、マイナスからの出発です。
想像力があったらやらないだろう!というような危険な使い方を平気でやってケガをしたりノコギリやナイフをダメにする学生がとにかく多いのです。

やはり35年前、秋岡芳夫先生は共立女子大生活デザイン科の授業で、ぞうきんの絞りかたや竹とんぼの作り方を教え、ナイフを研がせました。
多摩美術大学の名物ゼミ「自然文化史」では、俳人でもある宮下太郎先生が茅葺きの移築民家の中で火を焚き、山菜などを料理しお茶を点ててくれました。
和光大3年の時でしょうか、秋岡先生のところで知り合った宮下先生に呼ばれ、初めて授業のお手伝いに行った時、「関根君、最近の多摩美の学生はねえ、杉と松の区別もつかないんだよ」と嘆いていました。彫刻の朝倉文夫の内弟子時代、最初に、そしてずっとやらされたのは庭の手入れだったそうで、「庭いじりができない者に彫刻はできない」が朝倉の持論だったそうです。

最近の多摩美でも、ナイフが使えない学生は増え、作業効率は30年前よりはるかに低下しています。 和光大ではヒモギリ式、あるいは弓ギリ式の摩擦火起こし器を作り、火を起こし、焚き火をします。 その道具がもう自分で一からは作れず、ほぼ7~8割できたキットを使わざるを得ません。 
民族楽器の授業で竹を伐りに行っても、15年前の学生なら20メートルの竹を長いままなんとか工夫して踏切を越えてきましたが、ここ数年は4分の1に切っても途中で「重すぎる」と言い出します(特に男子学生)。
昨年、枝を削って「削り掛け」の焚き付けを作らせたら、70人中2人だけ、とんでもなく上手いプロ級の学生がいました。2人ともタイからの留学生で、高校では勉強が忙しくてできなかったが、子どもの頃はよく木を削って遊んだそうです。おそらく、100年前、200年前の日本の田舎の子どもたちも、彼らと同じ程度の力量はあったのでしょう。

編著『焚き火大全』(創森社)が出たとき、予想に反して多くの新聞・雑誌の書評に好意的に取り上げられ、椎名誠が私の書いた部分だけパクッたDVDを出して(海外の読者からバレた)謝罪広告が出たり廃盤になったり、おもしろい反響はありました。東北大震災では、寒さの中、膨大な木材を前に立ちすくむ都市住民と、いち早く大きな焚き火をして暖を採り、生存者を呼び集め生活を立て直そうとした漁村と、反応は大きく分かれたようです。 いま、『焚き火大全』に続く焚き火の本を書いていますが、現実の日本では焚き火の文化は衰退する一方です。 都市部ではそもそも焚き火ができる場所がありませんし、調理にガスを使わない家庭も増えています。 焚き火はいずれ、民俗学の教科書に載るようになるのかもしれません。

5月のワークショップでは、焚き木を集め、ナイフや鉈で焚き付けを作り、摩擦発火具や火打石で火を点けます。
焚き木の組み方、炉のしつらえ方、鍋の吊るし方など、さまざまな伝統技術も体験しましょう。特に、東南アジアや南アジアの驚異的な火吹竹のしくみ(ダイソンの羽根なし扇風機と同じ原理)と、それを応用した関根式火吹竹の作り方はぜひおぼえてください。 
なによりも、ただ火を囲み、火を見つめる、のんびりした非日常の時間と空間を楽しみましょう。
焼きたいもの、食べたいものがあったら各自持ってきてください。
木を削るナイフや鉈など、愛用の道具があるかたはご持参ください。
少しですが、ハマグリ刃に研ぎ上げたナイフや剣鉈なども販売します。
                                             関根秀樹

※木工竹細工にも使いやすいフォールディング(折り畳み式)ナイフと、頑丈なフィクストブレード(折り畳みでない)のナイフをいくつか入手し、日本刀のような切れ味と刃持ちを両立させるハマグリ刃に研ぎ上げました。
当日販売と、追加注文も可能です。
アフガニスタンの女性が護身に使った100年ほど昔の貴重な沙張(青銅に近い合金)製かんざし(寸鉄や蛾眉子のような使い方)も入手しました。
これも興味ある方に販売します。



関根秀樹 『焚き火ワークショップ』

【募集要項】

日時: 2016年5月3日(火)  雨天決行
     13時~19時くらいまでを予定
     (早退は自由です)

会費:大人 8000円  家族参加応相談
未就学児 無料  小学生 2000円 中学生 3000円 高校生 4000円

募集:30名前後
会場: 小田急線鶴川駅付近 
    (集合場所をお申し込み確認メールにてお知らせ致します)

食事: 各自「芋」「肉」「野菜」など焼きたいものをご持参下さい。
    アルコールの持ち込み可

申込みフォームへ

【リンク先の申込みページに移動できない(表示されない)場合】
お名前・住所・人数・電話番号をご記入の上、
下記メールアドレスまでお申し込みをお願い致します。

宛先  tc.academy.2011@gmail.com

●当日の服装について
薄手のダブダブ起毛素材は着衣火災の危険性があるので不可。
薄手のポリエステル、ナイロン100%の服、フリースなども火の粉で
穴が開いたり火傷をする場合があります。
上着は綿や毛が50%以上の厚手素材が安全です。
多少汚れたり煙の臭いがついてもいい服装でお越しください。

・その他
会への差し入れ、参加される方々への飲み物、食べ物大歓迎です。

講師プロフィール
:和光大学や多摩美術大学、桑沢デザイン研究所などの非常勤講師も務めるフリーの研究者&ライター。
主な著書に『新版 民族楽器をつくる』『竹でつくる楽器』(創和出版)、『縄文人になる』(山と渓谷社 ヤマケイ文庫)『焚き火大全』(創森社、編著)、『刃物大全』(ワールドフォトプレス)などがある。
教育出版の中学校音楽教科書にも執筆。
※NHK教育『スコラ坂本龍一 音楽の学校』にも出演

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プロフィール

TC.Academy.2021

Author:TC.Academy.2021
-------------------------
必然といえる偶然から出会った、
トップアスリートを支える
プロフェッショナルな人達と
関わりを持つようになって
20年以上になります。

自らが彼らにアドバイスを受け、
自身の心身に大きな変化を生じ、現在に至るまで日々進展中。
アドバイスを受ける毎に驚きがあります。

私のもらった感動やノウハウを
今度は多くの方々と共有したいという思いにかられ、直接プロフェッショナルの彼らから指導を受けられる講習会などを企画運営しています。

最初は知人から伝えはじめ、
今ではアスリート、アーティスト、学生、主婦あらゆるカテゴリーの分野のみなさんに参加頂いています。

私自身は身体を使う競技者経験はありません。
アーティストやコーチングプロなどのマネージング、プロデュースを生業にしています。

プロフェッショナルを支えるプロフェッショナルの彼らの独自のノウハウは、ジャンルの枠を超えて物事の本質に一歩近づく気づきを得られるものかもしれません
2011.7.1

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